陽性水草に必要な光量や育成に最適なおすすめのLED照明10種を紹介していきます。
陽性水草に必要な光量
光量(目安) | 陰性水草 | 陽性水草 |
30㎝水槽 | 400lm前後 | 1000lm以上 |
45㎝水槽の | 800lm前後 | 2000lm以上 |
60㎝水槽 | 1200lm前後 | 3000lm以上 |
90㎝水槽 | 2500lm前後 | 5500lm以上 |
120㎝水槽 | 3500lm前後 | 7000lm以上 |
陽性水草には60㎝水槽用で3000lm以上の明るさがおすすめであり、「水草をより元気に育成」したい場合や前傾草を匍匐させて「緑の絨毯」と作りたい場合は高光量の照明が非常に重要となります。
また、赤系水草をより赤くしたい場合にも高光量の照明は必須となってきます。
陰性水草に関しては、照明がなくても良いというわけではなくある程度の光量は必要になりますが、照明が明るすぎると成長不良を起こしてしまったりする可能性があるため、必ずしも明るけば良いというわけではありません。
そのため、陰性水草にはやや控えめの光量がおすすめです。
照明による成長の違い
- 成長速度が早い
- 背が低くなりやすい(特に陰性水草)
- 葉が小さくなりやすい(特に陰性水草)
- 前傾草を匍匐させやすい
- 赤系水草をより赤くする
陽性水草を綺麗に育成するには、”植物の成長に重要な赤や青の波長がしっかり含まれている”ことや”明るさ”が求められ、これらの条件をクリアしている照明はより光合成を活発化させてくれます。
実際に下記画像は、同サイズのロタラマクランドラを”赤の波長を含んだ3000lmのトライアングル グロウ”と”1000lmのクリアLEDパワーⅢ”を使ってそれぞれ育成したもので、使用しているソイルなどは一緒ですが色や成長速度に違いが現れました。
もちろん水草の種類や水質、栄養量など他の要素も影響はしてきますが、より綺麗な水草に育てるには高性能なLED照明は欠かせない存在となっています。
陽性水草におすすめの高性能LED照明
- アクロ TRIANGLE LED GROW
- アクロTRIANGLE LED GROW Pro
- アクロ TRIANGLE LED VIVID
- Chihiros WRGBⅡ
- Chihiros WRGBⅡ PRO
- Chihiros RGB VIVIDⅡ
- ONF Flat One+
- 太陽光LED LIGHT AMATERASLED
- LUNA LED LIGHT TSUKUYOMI LED
- TWINSTAR LIGHT S-LINE
陽性水草が元気に育つおすすめのLED照明を紹介していきますが、光量については60㎝水槽用を基準として解説していきます。
1.アクロ TRIANGLEトライアングル LED GROWグロウ
明るさ(60㎝水槽用) | チップ | およその価格 |
3000ルーメン | LEDチップ | 約9200円 |
3000lmの明るさを備えつつ植物の育成に重要な赤の波長を含んだ水草育成に特化したLED照明で、高性能でありながら1万円以下で購入ができるため”コスパ最強”として多くの人気を集めています。
また、付属された専用のワイヤーを使うことで”吊り下げ照明”としても使用することができるため、オープンアクアリウム用の水草もしっかり育成できます。
2.アクロ TRIANGLE LED GROWグロウ Proプロ
明るさ(60㎝水槽用) | チップ | およその価格 |
8900ルーメン | LEDチップ | 約25000円 |
グロウの強化版LED照明で光量は驚きの8900lmもあり、水槽用照明の中ではトップの明るさを誇ります。
下記画像はチャームさんが同条件の水槽をそれぞれグロウとプロを使って比較したもので、水草の発色などに違いが現れたのがわかるかと思います。
ただし、明るすぎるが故に葉焼けや成長不良を起こす可能性もあるため、水草の種類や環境をよく観察しながら使用するようにしましょう。
3.アクロ TRIANGLE LED VIVIDビビット
明るさ(60㎝水槽用) | チップ | およその価格 |
3450ルーメン | LEDチップ | 約12000円 |
グロウの上位互換とも言える機種で、赤や青の波長が含まれていることはもちろん、同じ消費電力であるにも関わらず3450lmという明るさを誇っています。
また、RGBチップのような鮮やかさで水槽内を照らすことができるのも特徴で、水草育成能力・鑑賞性ともに優れたLED照明となっています。
個人的には、明るさ、水草育成能力、価格、鮮やかさなどからトライアングルシリーズの中では1番おすすめです!
4.Chihirosチヒロス WRGBⅡ
明るさ(60㎝水槽用) | チップ | およその価格 |
4500ルーメン | RGBチップ | 約27000円 |
スマホアプリで”100万通りの調光”や”タイマー設定”が可能であることと、RGB素子LEDチップを使用していることが特徴の高性能LED照明で、下記画像のように水槽内を鮮やかに照らしてくれます。
RGB素子LEDチップとは、R(赤)・G(緑)・B(青)の3原色を組み合わせて様々な色を再現するLEDチップの事です。
また、別売りのアクリルスタンドや専用ワイヤーを使用することで、よりおしゃれなデザインに変えたり、吊り下げ照明として使用したりすることができるのもWRGB2の魅力となっています。
5.Chihiros WRGBⅡ PROプロ
明るさ(60㎝水槽用) | チップ | およその価格 |
6630ルーメン | RGBチップ | 約36000円 |
WRGBⅡの強化版LED照明で、調光機能などの基本的な性能は一緒ですが、大きく違う点は光量が6630lmまでアップしたこととチップ(RGB3in1)がRGB4in1に変わったことです。
他のChihirosの照明は、1つのチップの中に赤(R)・緑(G)・青(B)の3色が入っていましたが、PROでは新たに白が追加された4in1チップになっており、より自然な見え方となりました。
かなり性能が良いため、陽性水草メインの水槽とは相性がバッチリとなっています。
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6.Chihiros RGB VIVIDⅡビビットツー
明るさ(60〜90㎝水槽向き) | チップ | およその価格 |
5500ルーメン | RGBチップ | 約40000円 |
60〜90㎝水槽サイズ向けのChihiros製吊り下げ型LED照明で、他のChihiros照明同様、調光やタイマー設定が可能となっています。
類似照明として光量3000~3500㏐前後の”ADA ソーラーRGB”がありますが、VIVIDⅡの方が明るく、さらには半分の価格で購入ができるため、「ソーラーRGBが欲しかったけど高すぎて…」という方には非常におすすめです。
アプリ管理等の機能がついてる点も考慮すると、コスパはかなり良いと言えます。
吊り下げ照明となっているためスタンドが必要になりますが、アクアテイラーズの”ステンレスアーム”であれば丈夫かつデザイン性も高いためおすすめです。
ステンレスアームの詳しい性能や参照画像はこちら。
7.ONFオーエヌエフ Flaフラットt Oneワン+
明るさ(60㎝水槽用) | チップ | およその価格 | |
Warm&White | 5600ルーメン | 独自のColorFull LEDチップ(赤白系色) | 約47000円 |
Blue&White | 4500ルーメン | 独自のColorFull LEDチップ(青白系色) | 約47000円 |
Flat One+は、ONFという台湾の会社が作る照明で、Flat One+(Warm&White)とFlat One+(Blue&White)の2種類があり、さらにスタンド型と吊り下げ型のものに分かれているため全部で4タイプのLED照明があります。
種類があってわかりにくいかもしれませんが、水草育成にはWarm&Whiteがおすすめです。
特徴としては、”スマホアプリで調光やタイマー設定”ができることと”LEDとRGBの特徴が合わさったONF独自の”ColorFull LED”が使われていること、”デザイン性が非常に高い”ことが挙げられ、水草もよく育つ高性能なLED照明です。
照明と一体となったシェード部分の暑さはたったの3㎜しかなく、スタイリッシュなFlat One+は、数々のデザイン賞を受賞するほどおしゃれなデザインとなっています。
8.太陽光LED LIGHT AMATERASアマテラス LED
明るさ(30〜45㎝水槽向き) | チップ | およその価格 |
2098ルーメン | LEDチップ | 約12000円 |
アマテラスの特徴はRa97という高い演色性にあり、太陽にあり光に限りなく近い見え方で照らすことができます。
演色性とは、太陽光との見え方がどれだけ近いかを表しており、Ra100で太陽光と同じ見え方になります。
ちなみに一般的な蛍光灯の演色性はRa60ですので、アマテラスの演色性はかなり高いということがわかるかと思います。
また、光量は2098lm程となっており、30〜45㎝水槽に向いた照明となっており、青の波長も多く含まれているため植物の育成にも適した性能を誇っています。
水槽以外にも水上葉や観葉植物の育成にも使えるため、幅広い使い方はできて便利な照明であります。
注意点としては、アマテラスを使用するにはソケットやスタンドが必要になるため、”レディオクリップ”もしくは”フレキシブルアームライトスタンド”等も一緒に用意しておきましょう。
9.LUNA LED LIGHT TSUKUYOMIツクヨミ LED
明るさ(30〜45㎝水槽向き) | チップ | およその価格 |
2098ルーメン | LEDチップ | 約14000円 |
同じBARRELが出す人気LED照明”アマテラス”と似た照明で、もともとはアマテラスがブラック、ツクヨミがホワイトという違いがありましたが、最近ツクヨミがリニューアルされブラックカラーのツクヨミも発売されました。
その他の違いとしては、性能はわずかに”ツクヨミ”、寿命は”アマテラス”などと比較することはできますが、実際のところあまり大きな違いはありません。
詳しくは下記リンク先で解説していますのでご参照ください。
10.TWINSTARツインスター LIGHT S-LINEエスライン
明るさ(60㎝水槽用) | チップ | およその価格 |
3500ルーメン | LEDチップ | 約32000円 |
スタンド部分がボディとマッチしたメタルスタンド仕様となっており、かっこいいデザインのLED照明です。
鑑賞性を高める工夫が施されており、水草の成長と観賞価値を最大限に引き出すためLED素子配分を
綿密に研究・設計されています。
これにより、赤系の水草をより鮮やかに照らすことできるようになっています。
赤系水草をより赤くするコツ
陽性水草をメインに育成するのであれば、ワンポイントとして活躍する赤系水草もぜひ綺麗に育成してみて欲しいと思います。
そのためには、照明・CO2添加・栄養の3つが非常に重要となってくるため解説していきます。
照明
光量(目安) | 陽性水草 |
30㎝水槽 | 1000lm以上 |
45㎝水槽の | 2000lm以上 |
60㎝水槽 | 3000lm以上 |
90㎝水槽 | 5500lm以上 |
120㎝水槽 | 7000lm以上 |
赤系の水草は「アントシアニン」という赤色の物質が強い光から葉緑体を守ろうとすることで赤く見えるため、水草を赤くするには高光量の環境を揃えることが必須となっています。
そのため、上記表よりも明るい今回紹介したようなLED照明を使用することがとても重要になってきます。
CO2添加
C02添加は、水草をより美しく元気に成長させる方法として非常に有効です。
初めての方にはややハードルが高く感じるかもしれませが、道具を揃えて繋げていくだけなので実はそこまで難しくありません。
下記記事では必要な道具や費用、使い方などを詳しく解説していますので、C02添加を導入したいと考えている方はぜひ参考にしていただければと思います。
また、効率のよい添加をするためには気泡の細かさが重要になってくるため、C02拡散器選びも需要になってきます。
おすすめは極小気泡で人気の”アンビリーバブル”で、気泡が細かいことによって水と触れる面積が増え、より効率的なCO2添加を行なってくれます。
栄養
水草の育成に栄養は欠かせませんが、水槽内ではどうしても栄養素が不足してしまうため、ソイルや液肥添加などによって水草に必要な栄養素を補ってあげる必要があります。
よく水草を赤くするには鉄分などの栄養素が重要とされていますが、鉄分だけたくさんあっても栄養の拮抗作用によって他の栄養吸収を阻害してしまう場合もあるため、栄養はとにかくバランスが重要となります。
ソイル
これまでいろんなソイルを使用してきましたが、栄養面・長期維持などの観点から”育つソイル”か”リベラソイル”がおすすめです。
育つソイル
- 初期の濁りが少なく透明度が高い
- pHやGHを下げ、多くの水草が好む水質にする
- コケが生えにくい
- 水草がよく育つ
- ノーマルとパウダーの2種類がある
”育つソイル”とはアクアテイラーズ社が出すオリジナルソイルのことで、吸着系ソイルなのに水草がよく育ち、赤系水草も鮮やかな赤色に成長させることができる優秀なソイルです。
初心者の方はもちろん、水草を綺麗に育ていたいという方にもおすすめとなっています。
リベラソイル
- 立ち上げ初期から水の透明度が高い
- 水草に必要な栄養がしっかり入っている
- ソイルが崩れにくく、通水性が高い
- 長期間に渡って水草が元気に育つ
- 多くの水草が好む弱酸性・軟水にする
- 水草が植えやすい
リベラソイルとは長期維持がしやすく、初心者からベテランまでおすすめの栄養系ソイルです。
栄養系ソイルいえばアマゾニアソイルが有名ですが、初期の栄養量が多すぎたり長期維持が難しかったりするため、個人的にはリベラソイルの方が安定して長期維持がしやすく、栄養量もちょうど良かったためおすすめです。
液肥添加
ソイルを使用していても水草をより赤く鮮やかに育成するためには液肥添加も重要になります。
ただ、正しい液肥添加を行わないと拮抗作用などによって逆に調子を崩すこともあるため注意が必要となります。
ではどのように添加すれば良いのかというとかなり難しくなりますが、1番おすすめなのは1本に3大栄養素(窒素・リン・カリウム)やカルシウム、ビタミンC、マグネシウム、鉄、亜鉛、モリブデン等が理想的に配合されている”エレメントカラー グリーンA”という液肥を使うことです。
具体的には「換水で水槽内の栄養を半ばリセットし、エレメントカラー グリーンAを添加する」ことで水槽内の栄養バランスが理想的な状態で保ちやすくなるため、初心者の方でも失敗なく液肥の恩恵を受けることができます。
エレメントカラー グリーンAに関する詳しい特徴などについては下記記事で解説していますのでご参照ください。
おすすめの陽性水草15種
下記記事では人気の高い種類や珍しい種類などおすすめの陽性水草厳選して紹介していますので、ご興味ある方はぜひご参照ください。
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