おすすめの陽性水草15種類や鮮やかに育成するコツを紹介していきます。
陽性水草の特徴
陽性水草には「成長速度が速い」・「色が明るい」・「気泡をつける」などの特徴があり、陰性水草と違って高光量の環境下の方が綺麗に成長してくれます。
また、陽性水草の成長速度と比例して水中内の栄養消費量も早いため、コケの予防効果も得やすい種類でもあります。
おすすめの陽性水草15種
- グロッソスティグマ
- リシア
- キューバ パールグラス
- ニューラージパールグラス
- ヘアーグラス ショート
- ポゴステモン ヘルフェリー
- オーストラリアン ドワーフ ヒドロコティレ
- グリーンsp.ロタラ
- ロタラsp.ロトンディフォリア
- ロタラsp.インディカ
- ロタラsp.H’ra
- ロタラsp.レディッシュ
- ルドウィジアsp.スーパーレッド
- ルドウィジアsp.トルネード
- ルドウィジアsp.インクリナータ キューバ バリエガータ
1.グロッソスティグマ
「緑の絨毯」として人気の前傾草で、多くの初心者の方も挑戦する水草です。
育成自体は難しくありませんが、匍匐させて絨毯のようにするには高光量が必須となり、60㎝水槽であれば最低3000ルーメン以上の明るさは必要になってきます。
もし、光量が足りないと、上に伸びてしまうため思ったの違う状態に成長してしまう場合がありますので、アクロのトライアングルシリーズやチヒロスのWRGBⅡシリーズのような明るい照明を使うようにしましょう。
2.リシア
たくさんの気泡をつけた美しい姿が特徴で、多くのアクアリストに人気の浮き草です。
ただし、画像のように美しい状態に育成させるには、高光量やCO2添加、栄養などが必要になってくるため育成難易度はやや上がってしまいます。
また、浮き草のため沈んだり活着したりする性質がないため”リシアベース”という製品などにリシアをいれ、無理やり沈めて育成する必要もあります。
やや手がかかる水草ではありますが、その分うまく育成できれば非常に美しい気泡の姿を楽しむことができます。
3.キューバ パールグラス
リシア同様CO2添加や肥料を追加してあげることで綺麗な気泡を付けてくれる水草です。
高光量下で育成することで匍匐して成長していくため、明るい照明で育成することおすすめします。
また、多くの水草が軟水を好むのに対してキューバパールグラスは硬度の高い環境を好むため、石組みレイアウトと相性が抜群となっております。
おすすめのレイアウト石については下記記事をご参照ください。
4.ニューラージパールグラス
初心者の方でも簡単に「緑の絨毯」が作れる前景草で、匍匐して成長していき、ニューラージパールグラスで一面をで覆うことができます。
先に紹介したパールグラスにも似ていますが、高い硬度を好むわけではなく、ある程度の光量さえ確保できればCO2添加をしなくても「緑の絨毯」を作り上げることができます。
前景草の中でもかなり育成しやすく、最も緑の絨毯が作りやすい水草と言えるでしょう!
また、流木や石の上でも匍匐して成長してくれるため、個人的にはレイアウト素材としてかなりおすすめです!
5.ヘアーグラス ショート
細い雑草のような葉が特徴の前傾草で、横に新しい葉がどんどん増えていくため草原のようなレイアウトを楽しむことができます。
育成の難易度も低く、初心者の方にもおすすめの前景となっています。
6.ポゴステモン ヘルフェリー
縮れた明るい緑色の葉が特徴で、丸いシルエットが可愛らしい水草です。
群生させたり緑の絨毯の中にワンポイントとして入れたりするような使い方がおすすめとなっています。
7.オーストラリアン ドワーフ ヒドロコティレ
可愛らしいクローバー状の葉が特徴で、小型水槽から大型水槽、テラリウムなど幅広い水槽タイプに使える水草です。
放っておくだけどんどん増えていき、育成も簡単なため初心者の方にもおすすめです。
強くはありませんが、活着性もあるため石や流木の表面に活着させてレイアウトを組むと自然感が出しやすくなります。
8.グリーンsp.ロタラ
ロタラ系の代表とも言えるくらいメジャーな種類の水草で、群生させて作り上げたロタラの茂みは迫力のある水槽になります。
一本の茎に細い葉がたくさん生えた有茎草で、高光量したでは匍匐しやすく、逆に低光量下ではまっすぐ育ちやすいです。
高光量下でロタラの茂みを作る場合は、隣り合って匍匐ができないくらいに密集させ、トリミング位置を1回目から徐々に高くしていくことで綺麗な茂みを作りやすくなります。
9.ロタラsp.ロトンディフォリア
赤系のロタラ種ですがそこまで赤くならないため、黄色っぽい感じの葉を展開します。
赤系ロタラ種の中では1番赤くく、下記で紹介していく「ロタラインディカ」、「ロタラH’ra」、「ロタラレディッシュ」の順で赤くなりやすい種類となっています。
10.ロタラsp.インディカ
ロトンディフォリアよりも少し赤くなりやすくなった種類で、高光量・CO2添加・栄養豊富な環境で育成すると赤くなりやすいです。
光量が足りないとグリーンロタラのように緑色になることもあります。
ロタラ種は成長速度が早く栄養の消費量も多いため、コケ対策としても有効な水草となっています。
11.ロタラsp.H’ra
かなり赤くなりやすいロタラ種で、水槽内では赤が生えた茂みを作り出すことができます。
高光量の照明を使えば、初心者の方でも赤い状態にさせることができるため、赤系水草が欲しかった方にはおすすめです。
グリーンロタラのように匍匐することもあまりないため、扱いやすい水草となっています。
12.ロタラsp.レディッシュ
ロタラ種の中で最も赤くなりやすい水草で、高光量の方がより鮮やかに成長しますが低光量でもある程度の赤さを維持することできます。
とにかく赤い水草が欲しい方は、育成も簡単なロタラレディッシュがかなりおすすめです。
参考までに上記画像のロタラレディッシュは、WRGB2というスマホアプリで調光やタイマー設定などができるLED照明を使って育成したものになります。
WRGBⅡは性能がよくてかなりおすすめですよ!
13.ルドウィジアsp.スーパーレッド
ルドウィジア種の赤系水草で、ワインレッドの鮮やかな葉を展開します。
赤くなりやすい水草でロタラレディッシュ同様、光量がそこまでなくても赤色を維持してくれるため、水槽内のワンポンイントとしてもおすすめです。
pHや硬度が高くなりすぎなければ、初心者の方でも簡単かつ綺麗に育成することができますよ。
14.ルドウィジアsp.トルネード
トルネードという名前の通りねじれた葉を展開するのが特徴の珍しいタイプの水草です。
明るい緑葉を基本に、光量や栄養の状態によって先端部分の新しい葉は白~ピンク色の葉を展開するため、グラデーションのような見た目になり非常に綺麗です。
あまりメジャーな水草ではないかもしれませんが、個人的にはお気に入りの水草の1つです!
15.ルドウィジアsp.インクリナータ キューバ バリエガータ
ルドウィジア インクリナータ キューバ バリエガータは別名キューバ ルドウィジア等とも呼ばれ、白やピンク、オレンジ色の葉が展開する有茎水草です。
同じ条件下で育成していたので、なぜ見た目が異なる状態に成長したのかわかりませんが、基本的には白ピンク割合が多かったです。
どちらの状態でもワンポイントになる美しい水草となっていますので、珍しい水草を育成したい方には特におすすめとなっています。
鮮やかに育成するための4つのコツ
- 水草育成に特化した照明を使う
- CO2添加を行う
- 栄養をしっかり与える
- 水質を合わせる
陽性水草を鮮やかに育てるには上記の4つ全てが重要であり、どれか一つでもうまくいっていないと逆に状態が悪くなってしまいますので、うまく水草を育成していくコツについて解説していきます。
1.水草育成に特化した照明を使う
おすすめ光量の目安(陽性水草) | |
30㎝水槽 | 1000lm以上 |
45㎝水槽 | 2000lm以上 |
60㎝水槽 | 3000lm以上 |
90㎝水槽 | 5500lm以上 |
120㎝水槽 | 7000lm以上 |
光合成を行う水草にとって照明は非常に重要であり、光量が不足すると「成長が遅い」「色が薄い」「枯れる」など、様々な症状がでてきます。
照明を選ぶポイントとしては、”高光量”&”植物の成長に重要な赤や青の波長が含まれている”ものがおすすめであり、具体的には下記記事で”水草がよく育つLED照明”を紹介していますのでそちらをご参照ください。
ただし、明るければ明るいほど良いというわけではなく、明るすぎて葉焼けや成長阻害が起きてしまう場合もあるため、水槽環境や水草の種類に合った光で育ててあげることが大切になります。
そのため、私は調光機能によって100万通りの光が作り出せる水草育成に特化したChihirosのWRGB2シリーズを使って、環境や水草の種類に合わせながら育成しています。
2.CO2添加を行う
CO2(二酸化炭素)は光合成を行うのに重要な存在であり、水槽内へ人工的にCO2添加してあげることでより光合成が活発になり、水草が元気に育ちます。
費用の目安としては上記の通りとなっており、長期的に使用するのであれば大型ボンベがおすすめでランニングコストはたったの約44円計算になります。
CO2添加は「難しそう…」と思われる方も多いと思いますが、実は道具を揃えて繋げるだけなのでそこまで難しくなく、初心者の方でも十分CO2添加を始めることができます。
意外と安いと思った方やC02添加に興味ある方は下記記事で費用や必要な道具、添加のやり方などを詳しく解説していますのでご参照ください。
3.栄養をしっかり与える
栄養は水草の見た目によく現れ、栄養が不足していると「色が薄い・白くなる」「茎が細い」「小さい」などの症状が現れ、逆に栄養がしっかりあると鮮やかで生き生きとした状態に育ってくれます。
栄養素によっては自然に発生するものもありますが、それだけでは不足してしまうため”ソイル”や”液体肥料”などを使って栄養を与えます。
ソイル
ソイルは土を焼き固めて作られた粒状のもので、栄養素が多く含まれていたりpH下げる性質があったりするため、水草の育成に最適な底砂として使用されています。
その中でも栄養が多く含まれた”リベラソイル”は水草水槽と相性がよく、長期維持もしやすいため非常におすすめです。
液体肥料
栄養はバランスが非常に重要であり、ソイルを使用していても栄養素のバランスが崩れたり栄養が不足したりしてしまうことがあるため、液肥添加で補ってあげる必要があります。
ただし、一部の栄養素だけ添加して増やしても意味がなく、むしろ拮抗作用によって調子を崩すこともあるためバランスよく栄養添加することが重要になります。
ではどのように添加すれば良いのかというとかなり難しくなるため、1番おすすめなのは1本に3大栄養素(窒素・リン・カリウム)やカルシウム、ビタミンC、マグネシウム、鉄、亜鉛、モリブデン等が理想的に配合されている”エレメントカラー グリーンA”という液肥を使うことです。
具体的には「換水で水槽内の栄養を半ばリセットし、エレメントカラー グリーンAを添加する」ことで水槽内の栄養バランスが理想的な状態で保ちやすくなるため、初心者の方でも液肥の恩恵を受けることができます。
エレメントカラーはアクアテイラーズが出す液肥で、他メーカーよりもコスパが良く、扱いやすいため初心者の方にもおすすめですよ!
エレメントカラー グリーンAに関する詳しい特徴などについては下記記事で解説していますのでご参照ください。
4.水質を合わせる
水質 | 解説 | 理想数値※ |
pH(水素イオン濃度) | 数値によって酸性~アルカリ性を示す | 6.0前後(弱酸性) |
KH(炭酸塩硬度) | この数値が低いとpHが下がりやすい | 3°dh以下 |
GH(総硬度) | 軟水・硬水の判断 | 3°dh以下(軟水) |
NO2(亜硝酸塩) | 生体に有害な物質 | 0mg/Lに近い程良い |
NO3(硝酸塩) | NO2が分解されたもので毒性は下がる | 0mg/Lに近い程良い |
CL2(塩素) | 水道水に含まれており熱帯魚やバクテリアに有害 | 0mg/Lに近い程良い |
前述してきた光量・CO2・栄養をたくさん与えても、水質が合わなければ効果はなく、むしろコケの被害が大きくなって悪循環に陥ってしまいます。
そのため、多くの陽性水草が好む”弱酸性の軟水”にしてあげることが水草育成の必須条件ともいえるほど重要となります。
※キューバパールグラスなど硬度が高い環境を好む水草もあります。
基本的にはソイルを使用しておけば自然と最適な水質になりますが、硬度が上がる石や砂利などを使用するとpHや硬度が上がってしまい、水草が不調になってしまいます。
少量であれば換水などで調整できますが、たくさん素材を使うとpHや硬度を下げ切ることができなくなってしまうため、下記記事を参考に水質への影響が少ない石を使用することをおすすめします。
また、水草が不調のときには水質測定を行って原因を特定するようにします。
水質測定と聞くと難しいイメージもあるかもしれませんがテトラの試験紙であれば水に1秒つけるだけで簡単に測定ができ、色で異常値を見つけることができるため初心者の方にもおすすめです。
基本的に水草や生体が不調なときだけ原因特定のために使えば良いと思いますので、わざわざ高価な測定器を買わなくても試験紙で十分かと思います!
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