トリミングなどで余った水草を水上化し、テラリウム等にして管理する方法やレイアウトを紹介していきます。
まずはトリミングした水草を水上化
- ストックしておける
- 水中葉より管理が楽
- 太陽光で育成できる
- テラリウムのレイアウトに使える
1.ストックしておける
水草をトリミングした際、せっかく綺麗な状態なのに水草を捨てるのはもったいないですよね。
そんなときに水上化させてあげることで捨てずにストックしておくことができます。
太陽光でうまく育てた水上葉は栄養をしっかりと蓄えた元気な状態になるため、水中葉として使用したいと思ったときにも元気に成長してくれます。
水草水槽を管理しているのであれば、水上化はぜひ覚えておいてほしい管理方法です。
2.水中葉より管理が楽
水上葉は水中葉に比べて丈夫であり、適度な水分と光を与えておくだけで元気に成長してくれます。
育成環境によっては多少のコケやカビが生えることもありますが、水槽管理よりもかなり楽に管理できますので
また、調子が崩れてきた水中葉を一度水上化させることで調子を整えたり、スネールやプラナリア等の駆除する効果なども期待できます。
3.太陽光で育成できる
水中葉を太陽光で育成しようとするとコケの発生や水温上昇などの問題が出てくるため、水槽管理には向いてないとされていますが、水上葉であれば太陽光で育てることができます。
ただし、直射日光の下で水を与えすぎると蒸れてしまうこともあるため、夏場は夜間に水を与えるなどの対策が必要な場合もあります。
4.テラリウムのレイアウトに使える
水上葉になった水草はテラリウム等のレイアウトに使用することができ、ガラス容器などでレイアウトを組むことによっておしゃれに管理することができます。
どうせ水上葉を管理するなら部屋に飾れるようにした方が楽しめますので、テラリウムの作り方については下記で水上化方法について解説したあとに紹介していきます。
水上化させる方法
- 水草
- 容器(湿度が必要な水上葉は蓋付きのもの)
- 用土
- 水
- 光(太陽光orLED照明)
基本的に水草と容器と用土の3つを用意すれば、あとは光と水を与えるだけで水上化させることができますのでとても簡単です。
手順1
- 好きな容器にソイルや観葉植物用などの土を入れる(ソイルは新品でも水槽で使ったものでも可)
ほとんどの水草は水上化させることができますが、ロタラ等のように乾燥に強いものやブセファランドラ等のように湿度の維持が必要なものが存在し、後者の水上化には蓋付きのガラス容器が必要となります。
ブセファランドラの水上化方法に関してはこちらをご参照ください。
手順2
- 用土よりも1,2cm高くなるように水を入れ、水中葉を植える
ロタラなどの有茎草は、横に寝かせて植えると茎から複数の新芽が展開します。
もちろん、普通に縦に植えても問題はありません。
手順3
- 太陽光またはLED照明などで光量を確保
手順4
- 水上葉の芽が展開し始めたら徐々に水の量を減らし、土が湿った程度にする(水が多い状態でも水上化はできます)
手順5
- 土が乾きすぎなように水を与えたり、霧吹きなどで葉水を行って管理していきます
ここまできたら、あとは放置や差し戻しなどで増やしていくことができます。
葉水に使う霧吹きはジクラの”ゼータスプレー”がおすすめで、電力等は使わず圧力によって非常に細かい霧吹きを継続的に行うことができます。
ゼータスプレーの詳しい特徴はこちら。
水上化した水草でレイアウト
- 水上葉
- 容器(湿度が必要な水上葉は蓋付きのもの)
- 流木や石などの素材
- 用土
- 水
- 光(太陽光orLED照明)
水草の水上化ができたら、テラリウム用の容器に植えておしゃれに管理していきます。
テラリウム用の容器に直接水中葉を植えて水上化させることもできますが、レイアウトや管理がやや難しくなってしまうため、できれば水上化用とテラリウム用は分けて育成した方がやりやすいですよ!
容器はお好きなデザインのもので良いですが、個人的には光を通しやすく傷にも強いガラス製のものがおすすめです。
ガラス容器であれば100円ショップなどでも購入できますので、量産にも向いています。
レイアウト例
- 構図を決める
- 容器に土や石などを入れる
- 用土に水を含ませる
- 水上葉を植える
- 光を確保する
1.構図を決める
まずは、どんなレイアウトのテラリウムにしたいか決めます。
今回は、全体的に右肩上がりの構図をイメージして作りました。
2.容器に土や石などを入れる
見やすいように水槽に入れた写真になりますが、根腐れ防止のため容器に水捌けが良い赤玉土入れ、その上にソイルを被せます。
石や流木は重要なレイアウト素材になりますので、どちらかは使用した方がより自然感のあるおしゃれなレイアウトになります。
石を使う場合は”アルカリ性の硬度が高い水”へ変わってしまい、水草が調子を崩す可能性があるため、出来れば水質への影響が少ない石を使用しておいた方がいいかもしれません。
溶岩石系や気孔石系は水質への影響がかなり少ないためおすすめです。
3.用土に水を含ませる
用土に水を入れたり、霧吹きをしたりして水を含ませます。
水上化させた水草を植えるので、ひたひたに水を入れる必要はありません。
レイアウトを組んだあとは、細かい霧吹きができるゼータスプレーなどで管理すると良いですよ!
4.水上葉を植える
今回は、ロタラレディッシュと余っていたホソバオキナゴケを使いましたが、元々は前景部分にニューラージパールグラスなどを使う予定でした。
前景部分で絨毯のようにしたい場合、高光量下であればグロッソスティグマもおすすめです。
5.光を確保する
窓辺などにおいて太陽光で育成する場合は必要ありませんが、LED照明で管理したい方には植物がよく育つ性能と室内のインテリアにマッチするデザインを兼ね備えた”アマテラスLED照明”がおすすめです。
テラリウムの完成
以上でテラリウムのレイアウトが完成となります。
余った素材だけでも結構簡単にできますので、少してもアクアリウムの素材を有効に使いたいという方はぜひテラリウム風に水上葉の管理をしてみてはいかがでしょうか。
テラリウムにおすすめの水上葉
ほとんどの水草は水上化させることができますが、下記記事では管理のしやすさや美しさなどからテラリウムにおすすめできる水草15種を紹介していますのでご参照ください。
テラリウムにおすすめの苔
テラリウムには苔の使用も非常におすすめで、水上葉と組み合わせることでより美しいテラリウムにすることができます。
特に上記の画像でも使用している”ホソバオキナゴケ”は使いやすく、人気の種類となっています。
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