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【アヌビアス・ナナの不調】葉が黒くなる6つの原因と解決策!

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アヌビアスナナに限らず、アヌビアス種の葉が黒くなったり溶けたりしてしまう6つの原因や解決策を解説していきます。

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アヌビアスナナ種が不調になる6つの原因

不調原因
  1. 光量過多
  2. 硬度が高い
  3. 水温が高い/低い
  4. コケ被害
  5. 水槽環境に適応中
  6. 病気

1.光量過多

水槽サイズ陰性水草陽性水草
30㎝水槽400lm前後1000lm以上
45㎝水槽800lm前後2000lm以上
60㎝水槽1200lm前後3000lm以上
90㎝水槽2500lm前後5500lm以上
120㎝水槽3500lm前後7000lm以上
水草育成における必要光量の目安

アヌビアス種は陰性水草であり、高光量下でなくても育つということで有名な種類ですが、逆に光量が多すぎて成長阻害を起こしてしまう場合があります。

ロタラなどの陽性水草を育成する時のように高光量の照明を直で当ててしまうと「成長が遅くなる」、「葉焼けを起こす」、「苔被害を受ける」など、さまざま問題が発生してしまうこともあります。

具体的な適正光量は上記表を参考にしていただき、ちょっと暗いかもと思うくらいの方が綺麗に育つこともあります。

また、陽性水草と一緒に育成したいという方は、アヌビアス種を水槽の底の方に配置したり、流木や石、他の水草の影になる位置に配置したりして光量を調整してあげると良いです。

個人的に今まで使って1番良かった照明は”チヒロスのWRGB2”で、水草がかなり元気に育ちます!

そして、スマホアプリで”100万通りの調光”や”タイマー設定”ができるため、自身の水槽環境にあった照明を作り出すことができます。

普通のLEDチップとは違ったRGBチップが出す色合いもより水草を美しさを引き出してくれますよ!

2.硬度が高い

硬度が高く、水草が不調なときの水質

水草育成において硬度などの水質は非常に重要であり、「pHが高いか低いか」、「軟水か硬水か」によって水草の育ちは大きく変わってきます。

アヌビアス種を含む多くの水草は”軟水の弱酸性〜中性”を好みますが、逆の”硬水のアルカリ性”になってしまうと、「枯れる・溶ける」、「著しく成長が遅い」、「葉がごわごわした硬い感じになる」、「苔の被害を強く受ける」、「葉が黒くなる」など様々な悪影響・悪循環を生み出してしまいます。

それは丈夫なアヌビアス種であっても同様で、他の水草ほど強い影響は感じにくいですが、成長はかなり悪くなってしまいます。

そのため、水草の調子が悪い時は水質チェックを行なって原因を探っていく必要があります。

水質をチェックする簡単な方法

水質解説理想数値※
pH(水素イオン濃度)数値によって酸性~アルカリ性を示す6.0前後(弱酸性)
KH(炭酸塩硬度)この数値が低いとpHが下がりやすい3°dh以下
GH(総硬度)軟水・硬水の判断3°dh以下(軟水)
NO2(亜硝酸塩)生体に有害な物質0mg/Lに近い程良い
NO3(硝酸塩)NO2が分解されたもので毒性は下がる0mg/Lに近い程良い
CL2(塩素)水道水に含まれており熱帯魚やバクテリアに有害0mg/Lに近い程良い
※一部水草の種類によって好む数値が変わります。例えばキューバパールグラスは高硬度を好みます。

水質チェックと聞くと難しく感じる方もいるかもしれませんが、テトラのテスト6in1試験紙であれば、試験紙を水に1秒浸けるだけで下記画像のように見本と比較して水質の異常を視覚的に判断することができます。

デジタル測定器のように正確な数値は出せませんが、今回のように水草の不調原因を探す場合などにはコスパがよく、目安として十分な効果を発揮してくれます。

ーーーーー テトラ試験紙の使い方はこちら! ーーーーー

硬度が高くなる原因と解決策

硬度を下げる方法
  • 水質への影響が少ない素材を使う
  • pH/KH調整剤を使う
  • ソイルを使う
水質への影響が少ない素材を使う

基本的に硬度が上がる要因としては、「石や貝殻などの硬度を上げる素材を使用している」、「地域の水道水の高度が高い場合」などが考えられ、硬度が上がるとpHも上がりやすくなってしまいます。

よくあるのは青華石など、硬度を強くあげてしまうレイアウト素材をたくさん使用してしまっていることで、最初は調子が良くても時間が経つにつれてだんだん水草の調子が悪くなってきたりします。

ただ、水質への影響は素材の種類や割合によって異なり、定期的な水変えなどで管理できることもありますので必ずしも石を使うことがだめというわけではありません。

もしレイアウトに石を使用したいという方は、水質への影響が少ない石を下記記事で紹介していますのでそちらをご参照ください。

pH/KH調整剤を使う

石などによって硬度やpHが上がってしまった場合には、調整剤を使用するのも有効です。

原因がわからない場合やレイアウトを変えたくない場合などには、生体や水草の健康を守るためにも調整剤の使用を検討すると良いでしょう。

ソイルを使う
リベラソイル

ソイルは”栄養が含まれた土”のイメージがある方も多いと思いますが、水質を弱酸性に傾ける働きもあるため、より水草との相性が良い底床でもあります。

3.水温が高い/低い

水草育成における水温の目安は22〜28度前後が良いとされており、高すぎても低すぎても影響がでてます。

多少は適温からはみ出してもそこまで影響はないこともありますが、私の経験では少なくとも4度以上はみ出ると確実に悪影響が見受けられました。

私の寒冷地域なので冬季は放っておくと水温が下がりやすいのですが、20度前後では耐えられても18度以下になると水草の成長速度が極端に遅くなり、コケにやられたり葉が黒く溶けていったりする現象が見られます。

4.コケ被害

水槽内に生えるコケにはいろんな種類がありますが、その種類によっては葉が黒く見えて弱っているように見えたりする場合もあります。

また、水草にコケが生えるパターンには、”①水草は元気だが水中内の栄養が多すぎる場合””②水草の元気がなくコケが生えてしまう場合”の2つが考えられ、それぞれの原因と対策を解説していきます。

①水草は元気だが水中内の栄養が多すぎる場合
栄養の需要・供給
  • 水中の栄養量 > 水草の栄養消費量 ⇨ コケの繁殖
  • 水中の栄養量 < 水草の栄養消費量 ⇨ 水草の成長不足
  • 水中の栄養量 = 水草の栄養消費量 ⇨ 水草好調&コケ不調

水草は水中内の栄養を消費して成長しますが、水草の栄養消費量よりも水中内の栄養量が上回ってしまった場合、余った栄養はコケに成長に使われてしまうためコケの繁殖につながってしまいます。

この場合、水草も栄養を使って成長しているためコケが付着していても調子が悪いわけではないため焦る必要はありません。

ただ、外観は悪くなってしまうため、コケを食べてくれるヤマトヌマエビなどを飼育するとかなり高い効果を発揮してくれます。

②水草の元気がなくコケが生えてしまう場合

水草が弱っているとコケが繁殖してしまい、駆除が面倒な黒髭コケも生えやすくなります。

黒髭コケ駆除方法についてはこちら

それぞれの水槽ごとに環境が異なるため一概になにが悪いと言い切れないのが難しい点で、光量、水質、水温など様々な要因によって水草の不調が引き起こされてしまいます。

どれか一つでも水草に合わないと悪循環が生まれてしまうため、悩まれる方も多いのではないでしょうか。

水草の調子が悪いときはまず下記チェックリストを参考に、不調原因を見つけてみてほしいと思います。

チェックリスト

5.水槽環境に適応中

購入したてや水上管理していたものを水槽に入れた場合は、環境変化に対応するため一度葉が溶けてしまう場合があります。

この場合は、葉が溶けた後に環境に対応した新しい葉が生えてくるため放っておいても問題はありません。

アヌビアス種であれば他の水草に比べて環境変化にも強いため葉が溶けることも少ないですが、もし溶け始めた場合はすぐに切り取ってあげた方が余分な栄養を使わなくても済むので良いですよ!

6.病気

前述してきた内容に当てはまらなければ病気の可能性もあります。

薬などで治す方法もありますが、手間がかかったり他の水草への感染のリスクもあるため、新しく購入する方がリスク減らすだけではなく金銭的な負担も少なく済む場合もあります。

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綺麗に育てるためには適した環境作りが必要

アヌビアス種は丈夫であるめ「初心者にもおすすめ」として有名になっていますが、「普通に育つ」のと「綺麗に育てる」のでは全く違うため、綺麗に育てるためには条件にあった管理が必要になります。

ただ、条件にあった管理といってもアヌビアス種の場合はそこまで難しく考える必要もなく、硬度/pHなどが高すぎたり、照明が強すぎたりしなければ好調をキープしやすいですので、「アヌビアスの調子が悪い」という方は今回解説した内容をもとに原因を見つけていただければと思います。

ご質問等がある方はお気軽にコメントいただければと思います!

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