クリプトコリネ種が成長しない、葉が溶ける、ごわごわした硬い感じになる等、うまく育たない原因や解決策を解説していきます。
クリプトコリネ
クリプトコリネ種には、”ウェンティーグリーン”、”スピラリス”、”フラミンゴ”…など多くの種類があり、色やサイズなどの違いはありますが基本的にはどれも育成が容易な種類です。
しかし、育成難易度の低いクリプトコリネがうまく成長してくれないことは実際ありますので、その原因や解決策を解説していきます。
3つの原因と対策
- 葉が溶ける
- 成長が遅過ぎる
- コケが生える
- ごわごわした硬い感じになる 等
クリプトコリネがうまく成長していないと感じる時は、上記のような症状が多いかと思います。
そして、これらの症状を起こす原因として考えられるのが”環境の変化”、”水草のダメージ”、”水質”の3つです。
”環境の変化”と”水草のダメージ”に関しては、水槽にいれておけば自然と改善されますが、水質に関しては意識的に対策を行わないと改善されないため、きちんと対策を行う必要があります。
では、具体的な3つの原因について解説していきます。
①環境の変化
クリプトコリネを購入した際、もともと育成されていた水槽の環境と新しく入れる水槽の環境は異なるため、元の水槽環境と違いが大きすぎると、葉が溶けてしまうことがあります。
対策
対策としては、何もせずにしばらく様子をみます。
購入したばかりのクリプトコリネ等は、葉が溶けてしまうことがよくありますが、ソイルなどに植えてしばらくすると新しい環境に順応した葉が展開されますので、1度植えたらなるべく動かさないようにして見守りましょう。
数週間近く経過しても葉が展開されない場合は、②の水草のダメージが大きすぎて根や茎の部分まで溶けてしまっていたり、③の水質が合っていない可能性があります。
②水草のダメージ
気温や物理的なダメージにより、葉が溶けてしまうことがあります。
特に暑さによってダメージを受けた際は、根や茎の部分まで溶けてしまい、復活させることができなくなります。反対に、気温が低くて凍ってしまった場合も復活はできません。
これらはネットショップやメフリマアプリなどで購入した場合に多いケースです。
また、クリプトコリネを植える際、何度も植え直したりすると葉や茎がダメージを受けてしまい、葉が溶けてしまったり、弱ってコケが付着しやすくなってしまうことがあります。
対策
ネットショップなどで購入する際は、購入時期の天候や配送方法をよく確認してから購入するようにしましょう。
クリプトコリネを植える際は、場所をしっかり決め、なるべく1回で植えるようにし、ダメージを与えないように優しく扱ってあげることが大切です。
③水質
水質 | 解説 | 理想数値※ |
pH(水素イオン濃度) | 数値によって酸性~アルカリ性を示す | 6.0前後(弱酸性) |
KH(炭酸塩硬度) | この数値が低いとpHが下がりやすい | 3°dh以下 |
GH(総硬度) | 軟水・硬水の判断 | 3°dh以下(軟水) |
NO2(亜硝酸塩) | 生体に有害な物質 | 0mg/Lに近い程良い |
NO3(硝酸塩) | NO2が分解されたもので毒性は下がる | 0mg/Lに近い程良い |
CL2(塩素) | 水道水に含まれており熱帯魚やバクテリアに有害 | 0mg/Lに近い程良い |
クリプトコリネは弱酸性の軟水を好みますが、逆のアルカリ性寄り(pH)の硬水(GH)になってしまうと調子が悪くなってしまいます。
硬水だと、葉がごわごわした硬い感じになってしまい、軟水時に育成したときより美しさが損なわれてしまいます。
さらには成長速度も遅くなってしまい、コケにやられてしまうこともあります。
これらはクリプトコリネでだけではなく、他の水草にも言えることです。
そのため、水草の調子が悪いと感じたときには、原因を突き止めるために水質のチェックが重要になってきます。
水質のチェックというと専門的になって難しいと感じる方もいるかもしれませんが、下記の試験紙を使えば、水に1秒浸けるだけで簡単に水質チェックができるためおすすめです。
撮った写真を専用のアプリに登録しておくと、過去の水質結果が保存しておくこともできるため比較する際などは便利です。
複数の項目を安価でできるので、持っておいて損はありませんよ。
写真のように、水に浸けた試験紙と色見本を比較することで水槽の水質が簡単にわかるようになっています。
対策
水質チェックを行い、pHや硬度(GH)が高い結果が出た場合は、単純に数値が上がっている原因を改善していけばOKです。
基本的にpHや高度をあげるもの要因としては、以下の場合が多いです。
- 水道水に含まれているpHや硬度が高い地域の場合
- 硬度を上げる石や砂利などを使用している場合
1.水道水に含まれているpHや硬度が高い地域の場合
水道水に含まれているpHや硬度が高い地域の方は、pH調整剤を使用すると良いです。
使い方はカルキ抜き剤と同じように、換水時に規定量をいれてあげるだけです。
また、水質を弱酸性に傾ける働きがあるソイルを使用するのも効果的です。
個人的には栄養がしっかり含まれており、長期維持がしやすい”リベラソイル”がおすすめです。
2.硬度を上げる石や砂利などを使用している場合
- 龍王石
- 青龍石
- 昇龍石
- 青華石 等
よくあるのは、知らずに硬度をあげる石や砂利などを使用してレイアウトを組んでいる場合です。
少量であったり、換水などで管理ができている場合には問題ありませんが、上記のような石を大量に使ってレイアウトを組むと、硬度やpHが上昇を抑えるのが難しくなり、水草や生体たちが調子を崩してしまう可能性が高いです。
pHや硬度を管理する自信がない方は、大量の石や砂利などは使用しないほうが水草を綺麗に育てることができると思いますが、どうしても石をたくさん使ってレイアウトを組みたいという方は、水質への影響が少ない”溶岩石”と”気孔石”がおすすめです。
硬度の管理には、ADAのソフナイザーという製品を使用して行う方法もありますが、コストがかかるので金銭的に余裕がある方は使用してみるのも良いと思います。
葉が小さく感じる方
葉が「なんだか小さい気がする…」という方は、照明が強過ぎる可能性もあります。
クリプトコリネは陰性水草なのでそこまで光量は必要なく、少し影になる位置に植えてあげた方が葉も大きく成長しやすくなります。
ただ、照明の種類や距離、水槽内のレイアウトによって照度なども変わるため、光の調整がなかなかm難しい場合もあります。
その場合は、”100万通りの調光”や”タイマー設定”などができるWRGBⅡというLED照明を使うとよりクリプトコリネに合った光を作り出すことができるためおすすめです。
WRGBⅡは水草もよく育ち、鮮やかに照らすことができるRGBチップを使っているため、私も愛用しているかなり優秀な照明ですよ!
水槽環境を把握することが大切!
- 環境の変化
- 水草のダメージ
- 水質
水草の調子が悪いのには必ず原因があり、まずはご自身の水槽環境を把握することが大切となります。
特に水質による影響は大きく、放置しても改善されることはあまりないため、原因を突き止め対策を行う必要があります。
そのため、いつでも水質チェックを行える準備はしておくようにましょう。
人気のクリプトコリネ種11選
- クリプトコリネ・ウェンティー グリーン
- クリプトコリネ・ウェンティー ブラウン
- クリプトコリネ・フラミンゴ
- クリプトコリネ・ルーケンス
- クリプトコリネ・ルテア
- クリプトコリネ・スピラリス
- クリプトコリネ・ベケッチー
- クリプトコリネ・ワルケリー
- クリプトコリネ・アクセルロディ
- クリプトコリネ・バランサエ
- クリプトコリネ・ベンカヤン
クリプトコリネには多くの種類があり、それぞれ葉のサイズや形、色などが異なります。
緑、茶、ピンク色であったり、細長いタイプや大型タイプのものであったりと様々な特徴をもっていますので、ご興味ある方は下記記事をご参照ください。
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