南米ウィローモスの育成情報やうまく育たなかったり枯れてしまったりする原因を解説していきます。
南米ウィローモスとは
学名:Vesicularia sp.
南米ウィローモスは、ハイゴケ科ヴェシクラリア属の水草です。三角形に枝分かれした葉が特徴で、同じ仲間であるウィローモスと比較すると少し明るくボリュームがあります。
レイアウトは流木や石に巻き付けて使用するのが一般的で、生い茂ったモスはエビや稚魚の隠れ家にもなります。
育成環境
〇育成難易度★★★☆☆
高光量も不要なため一見簡単そうですが、意外とうまく育成できずに悩む方も少なくない水草です。
水質や葉焼け、こまめなトリミングなど、注意点がいくつかあるため後述していきます。
〇光量
- 低光量でも育成可
強い光がなくても育成は可能ですが、葉が折り重なって光のあたらない部分ができてしまうと、そこから枯れて剥がれてしまいます。
放置すると、必ず光が当たらない部分ができてしまいますのでまめにトリミングを行うようにしましょう。
ただ、成長速度は早くないためトリミングに追われてしまうということもありません。
〇CO2
- CO2添加なしでも育成可
2~3秒に1滴ほどで良いので、添加した方が調子が良く、成長速度も上がります。
〇水温
- 20~27度
〇水質
- 5~7pH(弱酸性~中性)
〇活着
テグスなどを使って流木や石に活着させるのがおすすめです。
〇増やし方
- 枝分かれ
ウィローモスと同様に、切った部分からまた増えていきますので、トリミングしたモスを再度流木や石に活着させて増やすこともできます。
うまく育たない4つの原因
比較的育成が容易な水草として紹介されることが多い南米ウィローモスですが、全ての人がうまく育成できるわけではなく、茶色くなったり、枯れてしまったりなどして悩む方も少なくありません。
うまく育成できない原因として、以下の事が考えられます。
①水質の影響
水草は水質の影響を受けるため、水質が悪化していたりするとモスも枯れてしまいます。
ごみや糞が溜まっていると水質が悪化してしまいます。また、フィルター自体が汚れていると水質にも影響がでてしまうため、定期的に掃除を行うようにしてください。夜間のエアレーションを行い、バクテリアを活性化させて水質を安定させることも大切です。
下記で挙げる原因に当てはまらない場合は、水質が原因で枯れてしまっている可能性が高いでしょう。
②葉焼け
葉焼けとはその名の通り日で葉が焼けてしまうことで、「植物は高光量の方が良いんでしょう?」と考えて直で強い光を当ててしまうと葉焼けを起こしてしまうことがあります。葉がある状態で茶色に変わっている場合は葉焼けを起こしている可能性が高いです。
一度葉焼けを起こしてしまうとその部分が復活することはありませんので、もし葉焼けを起こした場合は、葉焼けした部分は取り除き、モスの配置や照明の設置位置を見直しましょう。
③食害
モスがうまく育たない原因の一つとして、”食害”が考えられます。緑色の細い茎だけの状態になっている場合、生体に食べられてしまっている可能性が高いです。
苔予防として生体を導入する場合、ヤマトヌマエビだと食害を受けやすいため、ミナミヌマエビ等の方がおすすめです。
④葉が密集し過ぎている
南米ウィローモスは成長すると、写真のように葉が重なってボリュームを出してくれますが、密集し過ぎると根本の部分まで光が届かずに枯れてしまいます。
活着していた根元が枯れるとモスがどんどん剥がれていき、レイアウトが崩れたり水槽内が散らかったりしてしまいますので、そうなる前にこまめにトリミングを行い、光がしっかり届くようにしましょう。
モスのトリミングは、茂みの中にごみが溜まり水質を悪化させるのを防ぐ効果もありますのでとても重要です。
自然なレイアウトには欠かせない
南米ウィローモスを使用するかどうかで、水槽内の雰囲気は大きく変わります。流木や石に活着させると緑が増え、より自然なレイアウトとなります。
エビとの相性も良く、持っていて損はない水草です。
コメント