ウィローモスの育成条件と枯れる3つの原因を解説していきます!枯れる原因については、陥りやすい原因に絞って解説していきます。
ウィローモスとは
学名・流通名:vesicularia Dubyana
ウィローモスは、コケの仲間で活着性が強く、放っておくだけで明るい緑がどんどん茂っていきます。
エビの隠れ家や餌場としても相性が良いです。
また、流木や石に活着させて使用することで時間の経過を感じさせるレイアウトができるため、多くの人が使用する人気水草です。
育成環境
〇育成難易度★☆☆☆☆
育成難易度は低く、放置していても勝手に成長していくため初心者でも簡単に育成できます。
ウィローモスは、茶色の根(仮根)を出すことがありますが、これは枯れているのではなく水中の栄養が高い時などに出ます。
美しく育てるにはCO2添加を行った方が良いですが、なくても十分綺麗に育てることはできます。
〇光量
- 低光量でも可
〇CO2
- 添加なしでも可
〇水温
- 20~28度
〇水質
- 弱酸性~中性(pH5.5~7.0)
- 軟水
〇活着
- 流木や石に活着させるのがおすすめ
〇増やし方
- 枝分れ
- 分裂して増える
切った部分がそれぞれ成長していくため、トリミングをすればするほど増えていきます。
枯れる3つの原因
①光が強すぎる
照明が強過ぎた場合、ウィローモスの成長阻害となってしまい上手く成長出来ずに枯れてしまうことがあります。
ある程度の光量があった方が成長は良いですが、高光量の照明を直接当て過ぎるよりは少し暗めのほうが育ちます。
全く光がない状態であればさすがに成長は難しいですが、低光量であっても水草用の照明をつけてれば枯れることはあまりないでしょう。
対策
光量が強すぎる場合には、少し弱めの照明にするか、モスを影に配置したり照明から離れた位置に配置してあげると良いです。
おすすめの照明は、アプリで照明の光量や色合いが調節できたり、タイマー設定ができる「Chihiros WRGB2」です。
デザイン性や汎用性も高く、かなり優秀なLED照明となっておりますので、ご興味ある方は詳しく解説した下記記事をご参照ください。
②硬度が高い
- 硬度を上げる素材(石や砂利等)を使用している
- 換水に使用する水道水のpH・硬度が高い
硬度高かった場合、ウィローモスだけではなく多くの水草が枯れたり成長不良になったりしてしまいます。
多くの水草は”弱酸性の軟水”を好みますが、硬度を上げる素材を使っているとpHも下がりにくくなってしまい、水草が調子を崩す”アルカリ性寄りの硬水”になってしまいます。
対策
- 水質を測定する
- 硬度を上げる素材を使わない
- 換水時はpH調整剤を使用する
水質を測定してpHと硬度がどれくらい上がっているか確認し、原因を解決していきます。
1.水質を測定する
水質 | 解説 | 理想数値※ |
pH(水素イオン濃度) | 数値によって酸性~アルカリ性を示す | 6.0前後(弱酸性) |
KH(炭酸塩硬度) | この数値が低いとpHが下がりやすい | 3°dh以下 |
GH(総硬度) | 軟水・硬水の判断 | 3°dh以下(軟水) |
NO2(亜硝酸塩) | 生体に有害な物質 | 0mg/Lに近い程良い |
NO3(硝酸塩) | NO2が分解されたもので毒性は下がる | 0mg/Lに近い程良い |
CL2(塩素) | 水道水に含まれており熱帯魚やバクテリアに有害 | 0mg/Lに近い程良い |
水質の測定方法は、水に1秒浸けるだけで複数の項目が確認できるテトラの試験紙がおすすめです。
測定した結果、pH・KH・GHの値が高い場合には水質が不調の原因だったと考えられ、適した水質に変えていく必要があります。
2.硬度を上げる素材を使わない
pHや硬度を上昇させないためには、硬度を上げる石や砂利を使用しない事です。
レイアウトに硬度を上げる石等を使用していると水槽内の硬度が上昇し、pHが下がりにくくなるため、多くの水草が苦手な”アルカリ性寄りの硬水”になってしまいます。
少量の石等であれば、大きな影響はありませんが、石組み水槽のような大量の石を使う場合には水質への影響が大きくなってしまうため注意が必要です。
ウィローモスを石に活着させて使用したい場合は、石の種類の中でもトップクラスで水質への影響が少ない”溶岩石”がおすすめです。
溶岩石は表面がザラザラしており、活着もさせやすいためウィローモスと相性が良いです。
3.換水時はpH調整剤を使用する
pHが高い水道水の地域では、換水時に”pH調整剤”を使用して行いましょう。
カルキ抜き剤と同じ要領で、使用する水道水に規定量を入れるだけで簡単にpHとKHを下げることができます。
③重なった部分に光が届かない
ウイローモスは放っておくと枝分れして増えていき、葉が重なり合って成長していきます。
そのため、葉が重なった部分や根本部分に光が届かなくなってしまい、茶色く枯れてしまいます。
石や流木に巻き付けておいておくとどんどん増えていき、ついついトリミングせずに放置してしまいますが、ウイローモスをめくってみると「中のほうが枯れている」という事態に陥って、せっかく活着させたモスが剥がれてしまいます。
対策
トリミングによる管理が重要で、葉が重なり過ぎないようにこまめに間引いたりして重なった部分を作らないように維持しましょう。
また、中の方まで光が届く照明を使用するのも有効です。
まとめ
ウィローモスは時の経過を感じさせることができるため、よく流木や石に活着させて使用されています。
エビとの相性もよく、活着させてモスを1つ持っておいても損はない水草です。
また、育てやすいとは言われていますが、枯れてしまう等のトラブルもよくあるため、光量・硬度・トリミングに注意していく必要があります。
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