60㎝水槽におすすめの水草を前景草・中景草・後景草の3つに分けて紹介していきます。
水草の配置(前景草・中景草・後景草)
水草には様々な種類がありますが、レイアウトに使用する場合は、水槽の手前に配置する水草を前景草、中間付近に配置する水草を中景草、奥側に配置する水草を後景草として分けることができます。
前景草には背が低い水草を、後景草には背が高い水草を、中景草にはその中間サイズの水草を配置することで水槽に奥行きが生まれ、見応えのある水槽ができます。
おすすめの水草
前景草
- モス種
- グロッソスティグマ
- リシア
- キューバ パールグラス
- ニューラージパールグラス
- ヘアーグラス ショート
- エキノドルス アルゼンチン
- オーストラリアン ドワーフ ヒドロコティレ
- アヌビアスナナ プチ
- ポゴステモン ヘルフェリー
- バナナプラント
1.モス種
ウィローモス
ウィローモスは非常に丈夫な種類であり、流木や石に活着させて使用するのが一般的です。
初心者からベテランまで幅広い層に使用されることが多く、自然な雰囲気を作り出してくれます。
南米ウィローモス
南米ウィローモスは、ウィローモスよりも少し明るい色をしており、ボリュームのある扇形に成長するのが特徴です。
成長速度もウィローモスよりやや遅いため、管理がしやすい種類です。
ウィーピングモス
ウィーピングモスは、枝垂れながら成長していくのが特徴のモスです。
流木や石に活着させてレイアウトを組むことで、時の経過を感じさせるレイアウトにもなります。
2.グロッソスティグマ
グロッソスティグマは、「緑の絨毯」として人気の前景草で初心者の方にもよく使用されています。
ただ、高光量下(60㎝水槽で3000lm前後以上)でないと、グロッソスティグマの背が高くなって成長してしまいますので、緑の絨毯にするには高光量が非常に重要となります。
3.リシア
リシアは、たくさんの気泡をつけた姿が人気の水草で成長速度も速いです。
ただ、画像のような美しい状態にするには、高光量、肥料、CO2添加を使った環境が必要となるため、水草の育成経験がない方にはやや難易度が上がってしまいます。
また、元々は浮き草のため沈んだり活着したりする性質がないため”リシアベース”という製品などにリシアをいれ、無理やり沈めて育成するのが主流となっています。
うまく育てることができれば、非常に美しい気泡の姿を楽しむことができます。
4.キューバ パールグラス
キューバ パールグラスは、高光量下で育成することで匍匐して成長していく人気の前景草です。
リシア同様に環境に合わせてCO2添加や肥料を追加してあげることで、気泡を付けた美しい状態に成長させることができます。
5.ニューラージパールグラス
ニューラージパールグラスは、上記画像のように匍匐して成長していき、一面を水草で覆うことが可能です。
キューバパールグラスと似た水草ですが、ニューラージパールグラスの方が葉が大きく、ある程度の光量さえしっかり確保できればCO2添加をしなくても「緑の絨毯」を作り上げることができます。
前景草の中でもかなり育成しやすく、最も緑の絨毯が作りやすい水草と言えるでしょう!
また、流木や石の上でも匍匐して成長してくれるため、個人的にはレイアウト素材としてかなりおすすめです!
6.ヘアーグラス ショート
見た目は細い雑草のような姿で、ランナーで増えたヘアーグラス・ショートで埋め尽くされると、草原のようなレイアウトを楽しむことができます。
育成の難易度も低い水草ですので、初心者の方にもおすすめの前景となっています。
7.エキノドルス アルゼンチン
エキノドルス アルゼンチンは、テープ状の細長い葉が特徴で前景から中景にかけて使用するのがおすすめです。
また、光量が強いと若干赤みがかった色になることもあります。
8.オーストラリアン ドワーフ ヒドロコティレ
オーストラリアン ドワーフ ヒドロコティレは、クローバー状の葉が特徴で、とても可愛らしい水草です。
底砂に植えるのも良いですが、流木や石に活着(弱めですが)させてレイアウトを組むのもおすすめです。
9.アヌビアスナナ プチ
アヌビアス種の小型な水草で、親指サイズくらいの小さな可愛らしい姿をしています。
また、厚みのある丈夫な葉が特徴で幅広い水質に対応し、滅多なことがない限りダメになるようなことはありません。
流木や石に活着させてレイアウトを組むと使いやすいためおすすめです。
10.ポゴステモン ヘルフェリー
ポゴステモン ヘルフェリーは、縮れた明るい色の葉が特徴で、丸いシルエットの可愛らしい姿になります。
群生させるのも良いですが、緑の絨毯の中にワンポイントとして入れるのもおすすめです。
11.バナナプラント
バナナプラントは、根にバナナのような房をつけた珍しい見た目の水草で、スイレンのような円型の葉を展開します。
前景部分や流木・石などの影にこの”バナナ”が置いてあると、とてもユニークな水槽になりますので、水槽にワンポイントを入れたい方はバナナプラントの育成はいかがでしょうか。
中景草
- クリプトコリネ種
- ブセファランドラ種
- ハイグロフィラ ピンナティフィダ
- ボルビティス ヒュディロティ
- ルブラ ハイグロ
- ブリクサ ショートリーフ
- エキノドルス ハディレッドパール
- ミクロソリウム ナローリーフ
- ストロギネ レペンス
- アルテルナンテラ レインキーミニ
- アヌビアス ナナ ゴールデン
1.クリプトコリネ種
クリプトコリネ・ウェンティー グリーン
サトイモ科の植物で、明るい緑色の葉を展開します。
低光量でも育成可能であり、幅広い水質にも適応できる反面、水質の変化に弱く葉が溶けやすいという特徴があります。
群生させると自然感の強い美しいレイアウトになるためおすすめです。
クリプトコリネ・ウェンティー ブラウン
クリプトコリネ・ウェンティー ブラウンは、グリーンやブラウンが混ざった暗めの葉が特徴で、落ち着きのある雰囲気を出してくれます。
光量は少なめの方が深みのある色に育ちやすく、ウェンティー ブラウンの魅力が出やすいです。
クリプトコリネ・フラミンゴ
クリプトコリネ・フラミンゴは、水草の中では珍しいピンク色の葉を展開するのが特徴で、ウェンティーブラウン同様に光量は控えめの方が綺麗なピンク色に成長してくれます。
ちなみに私が育てたフラミンゴでは、ウェンティーグリーンやブラウンより少し小型に成長しました。
珍しい水草を綺麗に育成でければ、他の人とは一味違う魅力的な水槽ができますので、ピンク色の水草に興味がある方はぜひ育成してみてはいかがでしょうか。
2.ブセファランドラ種
ブセファランドラには非常に多くの種類があり、どの種類にも葉にキラキラしたラメが入っているのが特徴です。
その中でも特にブセファランドラ クダガンは非常に人気が高い種類となっています。
また、下記記事ではネットで購入できるブセファランドラをまとめしたので、どんな種類があるのご興味ある方はご参照ください。
3.ハイグロフィラ ピンナティフィダ
ハイグロフィラ ピンナティフィダは、ギザギザの細長い葉が特徴の水草で、緑から茶系の色に育成することができます。
また、強い活着性があるため流木や石に活着させて使用するのがおすすめです。
上記画像のように、ハイグロフィラ ピンナティフィダは高光量・低栄養の環境で育成すると赤茶系になりやすく、好みの状態に育成する楽しみもあります。
また、ソイルに植えると背が高く育ち、水上化させることもできるためなかなか奥が深い水草となっています。
4.ボルビティス ヒュディロティ
ボルビティス ヒュディロティは、透明感のある葉が特徴で水の動きも感じることができる美しい水草です。
とても人気が高く、水上葉としてもよく使用されています。
光量や水質などによって葉のサイズや透明度が異なりますが、陰性水草であるボルビティス ヒュディロティの魅力を引き出すには、あまり強い光を当てない方が綺麗に育ちやすいです。
5.ルブラ ハイグロ
ルブラ ハイグロは、深みのあるワインレッドとウェーブする葉が特徴の水草です。
あまり背が高くはならないため、中景のワンポイントとして育成するのがおすすめです
光量やCO2が不足するとやや黄色っぽい感じになってしまうこともあるため注意しましょう。
6.ブリクサ ショートリーフ
テープ状の細長い葉が特徴で、昔から中景草の定番として人気の水草です。
ヘアーグラスなどのように葉が少ない株ではなく、葉が放射線状に広がったボリュームのある一株になるため、中景のワンポイントとしておすすめです。
7.エキノドルス ハディレッドパール
エキノドルス ハディレッドパールは、厚みのある大きめの葉を展開するエキノドルス種で、全長30cm以上になることもあります。
見た目は赤色の新しい葉を展開し、写真のように緑から赤の色を持つ水草になります。
8.ミクロソリウム ナローリーフ
ミクロソリウム・ナローリーフとは、ミクロソリウムの仲間で細長い葉を展開していくのが特徴です。
成長速度は遅く、トリミングに追われるようなことはありません。
また、中景草として人気の水草で、茂みを作ってあげるとより自然感を強めることができます。
9.ストロギネ レペンス
ストロギネレペンスは、明るいグリーンの葉が特徴で高さは最大10㎝程に成長するため中景草としておすすめです。
画像のように群生させることでよりストロギネレペンスの美しさを引き出すことができます。
10.アルテルナンテラ レインキーミニ
アルテルナンテラレインキーを品種改良によって小型化した水草で、おもに中景草として使われます。
葉の表側が赤茶色で、裏側の方が赤く見えるのが特徴で、群生させるとメリハリのある美しい水槽になります。
11.アヌビアス ナナ ゴールデン
アヌビアスナナの改良品種で、従来よりも明るめの鮮やかな緑葉が特徴です。
非常に育てやすく厚みのある丈夫な種類のため、初心者の方や大型魚を育成する方にもおすすめとなっています。
後景草
- ロタラ種
- ルドウィジア種
- レッド カボンバ
- アポノゲトン ウルバケウス
- ミクロソリウム プテロプス
- ヤマサキカズラ
1.ロタラ種
グリーンロタラ
グリーンロタラはロタラ系の一種で、明るい緑色の葉が特徴です。
高光量の環境下では底に這って成長しやすく、逆に光量が少ないと真っ直ぐに成長していきます。
ロタラの茂みを作るようなレイアウトが一般的であり、初心者からベテランまで幅広い層に人気があります。
ロタラH’ra
ロタラ ハラ(エイチアールエー)は、人気の赤系水草の1種で、非常に美しい赤色になるのが特徴です。
似た種類のロタラインディカやロトンディフォリアよりも赤色にさせやすく、より美しく成長してくれます。
ロタラレディッシュ
ロタラレディッシュは前述したロタラハラよりもさらに赤く成長しやすい種類で、ロタラ系の中で”1番赤い”と言っても過言ではない水草です。
初心者の方でも綺麗な赤色に育成しやすく、赤系ロタラ種の中では最もおすすめな水草です。
2.ルドウィジア種
ルドウィジア スーパーレッド
ルドウィジアsp.スーパーレッドはバラのような美しい赤色の葉が特徴で、水槽内のワンポイントとしておすすめです。
高光量下の方が鮮やかな赤色にしやすいですが、ある程度の光量でも赤を維持しやすい水草のため初心者の方でも育成しやすいです。
ルドウィジア インクリナータ トルネード
ルドウィジア インクリナータ トルネードは名前の通りねじれた葉を展開するのが特徴の珍しいタイプの水草です。
全体的に色は明るい緑ですが、先端部分の新しい葉は白~ピンク色の葉を展開するため、グラデーションのような見た目になり非常に綺麗です。
ルドウィジア インクリナータ キューバ バリエガータ
ルドウィジア インクリナータ キューバ バリエガータは、白やピンク、オレンジ色の葉が展開する有茎水草で、別名キューバ ルドウィジア等とも呼ばれたりします。
画像にあるピンク色とオレンジ色の水草はどちらもルドウィジア インクリナータ キューバ バリエガータで、同じ水槽で育成していますが見た目が異なる状態に成長しました。
どんな条件で見た目が変わったのか不明ですので、詳細が分かり次第情報を更新していきたいと思います。
ただ、どちらの状態になっても非常に魅力的な水草であることは間違いないです。
3.レッドカボンバ
レッドカボンバは、メダカ水槽などでよく使われるカボンバの赤系バージョンでその名の通り赤い葉を展開します。
全体が赤というよりは、緑~赤のグラデーションのような感じの鮮やかな色になり、上から見ると花火のような丸い姿をしています。
4.アポノゲトン ウルバケウス
アポノゲトン ウルバケウスは波打った透明感のある葉が特徴で、最大1m程の葉が20枚ほどに成長することもあるため、60㎝水槽以上のサイズがおすすめです。
水流に揺れる姿はとても美しく、水草水槽の後景草としておすすめです。
5.ミクロソリウム プテロプス
ミクロソリウム・プテロプスとはミクロソリウムの一種で、15㎝以上の大きい葉を展開する陰性植物です。
また、葉の表面には腹筋のようなボコボコとしたラインが入り、群生させると自然感溢れるレイアウトを作ることができます。
6.ヤマサキカズラ
ヤマサキカズラとはサトイモ科のツル性植物で、水上葉では2.30㎝以上の葉を展開するためオープンアクアリウムやアクアテラリウム等でよく使用されています。
乾燥に強く、水に挿してておくだけでも成長してくれる丈夫な植物ですので、水上に水草が飛び出した水槽を作りたいという方にはとてもおすすめです。
水草を綺麗に育てるにはソイルが重要!
水草を綺麗に育てるには、栄養が含まれた”ソイル”が重要となり、多くの水草が好む弱酸性の水質に傾けてくれる効果もあるため水草とは非常に相性が良い底砂です。
ソイルといっても多くの種類がありますが、その中でも特に私がおすすめするのは①吸着系ソイル”育つソイル”と②栄養系ソイル”リベラソイル”で、おすすめする理由やそれぞれの特徴について詳しく解説していきます。
吸着系ソイルは栄養が少なくアンモニアなどの有害な成分を吸着するソイルで、栄養系ソイルはその名の通り栄養が豊富なソイルのことを指しています。
そのため吸着系ソイルはコケが生えにくく、栄養系ソイルはコケが生えやすくなっています。
①吸着系ソイル ”育つソイル”
- 初期の濁りが少なく透明度が高い
- pHやGHを下げ、多くの水草が好む水質にする
- コケが生えにくい
- 水草がよく育つ
- ノーマルとパウダーの2種類がある
育つソイルは吸着系ソイルなのに水草がよく育ち、赤系水草も鮮やかな赤色に成長させることができる優秀なソイルです。
その育成能力は下記画像の通りで、水草が生き生きと成長しているのがわかるかと思います。
コケが生えにくく水草もよく育つ”育つソイル”は、初心者の方でも扱いため非常におすすめとなっています。
②栄養系ソイル ”リベラソイル”
- 立ち上げ初期から水の透明度が高い
- 水草に必要な栄養がしっかり入っている
- ソイルが崩れにくく、通水性が高い
- 長期間に渡って水草が元気に育つ
- 多くの水草が好む弱酸性・軟水にする
- 水草が植えやすい
リベラソイルは、栄養豊富でありながら立ち上げも行いやすく、初心者からベテランまでおすすめの栄養系ソイルです。
栄養系ソイル自体の種類は少ないですが、その中でもリベラソイルは長期に渡って水草の好調をキープしてくれる優秀なソイルです。
栄養が豊富ですので水草はかなり元気に育ちますが、水草の栄養消費量よりも水中の栄養量が多くなってしまうと一気にコケが発生してしまいますので、リベラソイルは水草をたくさん使用した水草水槽におすすめとなっています。
栄養系ソイルではADAのアマゾニアソイルも有名ですが、今まで使ってきた感じだとリベラソイルの方が長期的に好調な時期をキープしやすい感じでした。
水草の成長には照明やCO2添加なども影響してくるため、成長を見る限りでは栄養量による差は特に感じませんでした。(コケの発生がアマゾニアの方が多いので、栄養はアマゾニアの方が多いのかと思います)
液肥でさらに水草を元気に!
水草を綺麗に育成するには液肥の添加が非常に有効であり、中でも”エレメントカラー グリーンA”はアクアテイラーズ社が出す水草用液体肥料で、1本容器に3大栄養素の窒素・リン・カリウムを始め、水草の育成に必要なその他複数の必要栄養素が含まれています。
そのため、非常にコスパが良く、水草を綺麗に育成したい方には非常におすすめとなっています。
また、同じくアクアテイラーズが出す”エレメントカラー グリーンB”には、欠乏を起こしやすい鉄分、モリブデン、マンガン等の重要な微量元素がバランスよく配合されており、さらには水槽の過剰な栄養塩を水草に効率よく吸収させる働きがあります。
この2つの液肥を添加して育成した水槽が上記画像になりますので、本格的な水草水槽を目指している方はぜひおすすめしたい液肥となっています。
ADAの液肥を使用している方も多いですが、コスパは圧倒的にエレメントカラーの方が良いですよ!
私はADAのデザインが好きなので、中身だけ移し替えて使用したりしていました!
水草がよく育つ高性能LED照明
- アクロ TRIANGLE LED GROW
- アクロTRIANGLE LED GROW Pro
- アクロ TRIANGLE LED VIVID
- Chihiros WRGBⅡ
- Chihiros WRGBⅡ PRO
- ChihirosRGB VIVIDⅡ
- Chihiros CⅡ RGB
- 太陽光LED LIGHT AMATERASLED
- ONF Flat One+
- TWINSTAR LIGHT S-LINE
- nano LEVIL WHITE
- ソーラーRGB
上記の照明は本当に水草がよく育つ高性能LED照明を厳選したものになります。
アクロの照明は非常にコスパが良く、チヒロスの照明はスマートフォンアプリで調光やタイマー設定ができる高性能なものになっていますので、ご興味ある方は下記記事をご参照ください。
CO2添加のやり方や費用
水草を綺麗に育てたいけど、まだCO2添加は行っていないという方は、下記記事にてCO2添加に必要な道具や費用、やり方などをわかりやすく解説していますので、少しでもご興味ある方はぜひご参照ください。
コメント