アクアリウムのレイアウト素材としても使用される木化石の特徴や水質への影響などを解説していきます。
木化石とは

木化石は珪化木とも呼ばれ、数千万年以上前の樹木が化石化した石です。
そのため木目などを確認することができ、水質への影響もかなり少なくなっています。
木化石の6つの特徴
- 樹木が石化した石
- 年輪などの模様が見られる
- 水質への影響がかなり少ない
- 茶〜黄色っぽい見た目
- ごつごつした山岳レイアウトが作れる
- 石が軽い
1.樹木が石化した石

木化石は数千年以上前の樹木が膨大な時間をかけて化石となったもので、石となった今も樹木のような見た目の特徴が残っています。
そのため、流木とも馴染みやすい素材となっています。
2.年輪などの模様が見られる

元々樹木であった木化石は、石となった今でも年輪の模様を確認することができます。
石の部分によっては年輪がわからないとこもありますが、年輪が確認できたときはちょっとした時代の経過を感じることができます。
3.水質への影響がかなり少ない
水質 | 解説 | 理想数値※ |
pH(水素イオン濃度) | 数値によって酸性~アルカリ性を示す | 6.0前後(弱酸性) |
KH(炭酸塩硬度) | この数値が低いとpHが下がりやすい | 3°dh以下 |
GH(総硬度) | 軟水・硬水の判断 | 3°dh以下(軟水) |
NO2(亜硝酸塩) | 生体に有害な物質 | 0mg/Lに近い程良い |
NO3(硝酸塩) | NO2が分解されたもので毒性は下がる | 0mg/Lに近い程良い |
CL2(塩素) | 水道水に含まれており熱帯魚やバクテリアに有害 | 0mg/Lに近い程良い |
石を使う上で”水質への影響”は非常に重要であり、確認せずに使用すると熱帯魚や水草たちが調子を崩してしまうことがよくあります。
ですが今回紹介している木化石は水質への影響がかなり少ない種類であるため、弱酸性の軟水を好む生体や水草との相性がかなり良い石です。
とはいえ水質を把握することはとても重要であり、生体や水草の調子がおかしいと思ったときは、水質を測定して原因を突き止める必要がりありますので、誰でも簡単に複数の項目(上記表の項目)を測定できる”テトラの試験紙”などを持っておくと良いでしょう。

紙なので使い捨てにはなりますが、水質は頻繁に測定する必要もありませんので測定器を買うよりコスパ良く便利に使えますよ!
4.茶〜黄色っぽい見た目

色は基本的に茶〜黄色しており、水槽内を明るいイメージにしてくれます。
黒くて目立たない色が良いという方は溶岩石などがおすすめです。
5.ごつごつした山岳レイアウトが作れる
木化石は色が黄色っぽくゴツゴツした感じの石のため、乾燥地帯にあるような山岳レイアウトを作ることができます。
水質への影響も少ないことから石を組んで迫力のある水槽にしたいという方にはおすすめの石となっています。
6.石が軽い
元が樹木であったこともあり、比較的軽めで石を組んで使う場合にも扱いやすい石です。
おすすめの使い方
水草水槽のレイアウト

木化石は水質への影響が少ないため弱酸性の軟水を好む水草水槽におすすめの石です。
青華石などのようにpHや硬度を上げやすい石をたくさん使うと水草は成長不良や白化などを起こしてしまうため水質の管理が非常に難しくなってしまいます。
しかし、木化石のように水質への影響が少ない石であれば、ソイルやCO2添加などの弱酸性に傾ける性質や換水などによってpH・硬度の上昇を抑えてくれるため、特に気にすることなく水槽管理ができます。
そのため、水草をたくさん使った水槽に向いた石となっています。
その他の水質への影響が少ない石

木化石以外にも上記の石は水質への影響が少なく、とても扱いやすい種類となっています。
石の特徴についてはそれぞれの名称に解説した記事のリンクが貼ってありますのでそちらをご参照ください。
レイアウトにおすすめの石10種
- 青華石
- 龍王石
- 白流石
- 風山石
- 気孔石
- 木化石
- 溶岩石
- 山水石
- 輝板石
- 黒甲石
上記はアクアリウムによく使われる石の種類で、色や模様、水質への影響などそれぞれ異なった特徴を持っています。
どんな石を使うか迷われている方は、下記記事で各石の特徴を解説していますのでご参照ください。